不妊・妊活に対して漢方でできる体質改善とは

新たな命を抱くことは神秘的なことで、「子供は授かりもの」といわれます。
生活様式、結婚の時期、妊娠を望む年齢など様々な変化がある中で、
なかなかこどもを授からず、不妊に悩む方々が多くいらっしゃいます。
漢方は人に寄り添い、様々な不調を改善するもの。
ここでは妊娠に対する漢方での考え方、妊活で用いられる漢方薬、日常生活に役立つ養生法を紹介します。

不妊・妊活とは

妊娠を望んでいるカップルが、自然な性生活を営んで2年以上妊娠に至らない場合をいいます。
女性では排卵障害、受精障害、着床障害、卵子の老化、男性では射精障害や精液の異常などがあげられます。
不妊は年々増加傾向にあり、原因としては結婚年齢が高まっていることや女性の社会進出によるライフスタイルの変化などが考えられます。
不妊症と診断された方の中には月経不順、月経痛、冷えやむくみなどの不調を長年抱えている方も多くいます。
この不調を解決し、身体のバランスを整えることで順調な妊娠や出産に近づくと、漢方では考えます。

妊娠力・月経・基礎体温とは

妊娠力

理想的な月経の周期は28日前後でほぼ一定していることが望ましいです。
経血色は、月経の最初は鮮紅色、後半はやや暗めの紅色となります。
月経期間中は、日常生活に支障が出ないことが普通であり正常な状態です。
鎮痛剤が必要になるほどの腰痛や腹痛、胸がひどく張る、強いイライラ、大きな血塊が出るなどの場合は改善が必要です。

基礎体温

基礎体温の変動で妊娠可能なタイミングをみつけることができます。
正常な基礎体温は、低温期と高温期できれいな二層にわかれます。
低温期と高温期の差は約0.3~0.5℃で、排卵後に一度低くなってから高温期に移行します。排卵日の2~3日前、基礎体温が低くなる期間が妊娠しやすいタイミングです。
基礎体温を測って、身体のリズムを知りましょう。

東洋医学における不妊症の治療とは

東洋医学は病気の治療や不調の予防・改善の基礎として、「自分が本来持っている自然治癒力や生命力、すなわち正気(せいき)を高める」ということを重視します。
不妊については、病的な原因、身体的な異常があり西洋医学の治療が必要なケースと、原因がわからない、治療しているけれどなかなか授からないというケースがあります。
大切なのは、身体を構成している気・血・水のバランスを整えて、心身を健康に導くこと。
自然妊娠を望んでいるご夫婦、月経不順や月経痛、基礎体温の乱れが気になっている女性、精力減退や精子の運動が低下している男性、漢方薬と生活養生が妊活の助けになり、お子さんを授かった例が多くあります。

漢方では、
人の体は「気」「血」「水」の
3つの要素で
構成されていると考えます。

気血水のイメージ

「気」は身体を温め、代謝の力を生みます。「血」はいわゆる血液で、身体の栄養分です。「水」は「血」以外の液体です。「気」によって「血」と「水」は全身を巡り、栄養を届けます。

妊娠にもっとも関係するのは「気」と「血」です。結婚年齢が上がったことや、不規則な生活、過労、睡眠不足などにより、気も血も不足傾向になり、妊娠力が弱くなってしまいます。また、ストレスや冷えなどで気血水の巡りが悪くなってしまうことも不妊症につながります

妊活によく用いられる漢方薬

妊活で用いる漢方薬は多岐に渡ります。
というのも、漢方では不妊の原因や体質によって改善方法が異なるからです。ご自身の状況に応じた漢方薬を選ぶことが大切です。
月経痛や月経不順など、婦人科トラブルに対しては、温経湯や当帰芍薬散、加味逍遙散、芎帰調血飲、桂枝茯苓丸などが用いられます。
男女問わず用いる八味地黄丸や六味地黄丸、他にも補中益気湯や人参養栄湯、柴苓湯、防風通聖散などが用いられることもあります。

漢方で体質改善して不妊・妊活に備える

漢方薬は自然の素材で作られていますが、慎重に用いないといけないものもあり、民間茶や食材にも注意が必要なものがあります。
例えば、大黄やセンナ、アロエなどは排便を促す働きがあります。子宮収縮につながることがあるので、特に妊娠初期は控えたほうがよいでしょう。
紅花や桂枝茯苓丸は、血行を良くする働きが強く、妊娠がわかり次第中止します。他にも強い香りのもの、刺激が強いものなどもなるべく控えます。
いずれにしても、漢方薬での妊活を検討している方は、漢方相談を通じて自分に合った漢方薬を選び、日常生活のアドバイスを受けるとよいでしょう。

漢方と養生で行う体質改善

不妊症と診断されても、一部の方は子宮や卵巣などに明らかな異常が見られないことがあります。
早めの漢方薬や養生によって身体のバランスを整え、妊娠しやすい身体づくりをしましょう。

タイプを問わず、まずは健康的な生活を送りましょう

・規則正しい生活リズムで毎日を過ごすことが重要です。
・身体を整えるまでに時間がかかるので、妊娠できたかどうかに一喜一憂しないようにしましょう。
・自然とふれあい、ゆったりとした気持ちで散策しましょう。
・疲れが残らないように、睡眠時間や休息はしっかり取りましょう。

漢方では体質に合わせ、妊娠しやすい身体に改善していきます。 例えば、腰が冷えて力が入らない方は「温めて冷えを改善する」、月経前後の気分の起伏が激しい方や、子宮や卵巣の腫瘍ができやすい方は「滞りを解消する」など改善策は様々です。

漢方薬は、体質に応じて約200種類から選定していきます。また、不妊症の原因は生活習慣とも深く関係しています。生活習慣を見直すことで、改善への近道になります。
まずは自分の症状タイプを知り、それに合わせた生活習慣を取り入れていきましょう。

不妊症タイプ別チェック

まずは、ご自身の不妊・妊活のタイプを知り、そのタイプに合ったお勧めの生活方法を取り入れることから始めましょう。
漢方薬は専門家の指導の上での服用をお勧めします。

お悩み改善エピソード

30代 女性 K様 相談員:M・K

ご家族とお買い物の途中、「血流が悪いのかな」と思い店頭に立ち止まった。妊娠を希望しているが過去に2回流産を経験。現在は体外受精をして来月体調がよければ移植をしようと考えているとのこと。普段のご体調は、むくみからか足がだるく、夜の睡眠の妨げにもなっていた。「まずは今の自覚症状であるむくみや足のだるさを改善させましょう」という話をし、煎じ薬の服用を開始。漢方を始めて1ヶ月ほどで足のだるさが緩和され、睡眠の質も良くなった。2ヶ月目には受精卵の移植を行い、無事に妊娠判定がなされた。翌7月には女の子を出産されたと嬉しいご報告をいただいた。

よくあるご質問

Q 妊活に漢方薬って効果あるのでしょうか?

漢方は、体全体のバランスを整えることに重点を置くことから、一例ですが、以下のような効果が期待されます。
ホルモンバランスの調整:生理不順や排卵障害など、ホルモンバランスに関わる問題の改善を助けることがあります。
血流の改善:子宮や卵巣への血流を良くします。
ストレスの軽減:ストレスが妊娠に与える影響は大きく、ストレス軽減によって全体的な健康状態を改善します。
実際の効果には個人差がありますし、何らかの基礎疾患が隠れている可能性もありますので、自己判断での使用は避け、妊娠に関する専門的な診断とアドバイスを受けることが大切です。
また、妊活中の漢方薬の使用は、医師や漢方専門家に相談の上、安全性と効果を考慮して服用することをお勧めします。

まずは気軽に
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相談料は無料。お悩みの症状や体質について、専任の漢方相談員が丁寧にお答えします。

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監修者メッセージ

齋藤 友香理(Saito Yukari)

薬剤師・薬日本堂漢方スクール 講師

齋藤 友香理(Saito Yukari)

体質改善プログラムは、漢方の考え方に基づいてあなたの不調から、その特徴や傾向を知るものです。不調が続くようであれば、個別に漢方相談をしてもらうことをおすすめします。多くの不調は間違った身体の使い方や生活習慣からきているので、漢方薬を飲みながら生活指導も受けられます。

監修者プロフィール

運営者情報

薬日本堂株式会社(くすりにほんどう)

1969年創業の漢方専門店。一人ひとりの体質や悩みに合わせて健康・美容をトータルにアドバイスする「ニホンドウ漢方ブティック」「カガエ カンポウ ブティック」「薬日本堂」を全国に展開。その他、ニホンドウ漢方ミュージアム(東京・青山)、薬日本堂漢方スクール、出版・監修、他業種とのコラボレーションなど、漢方・養生を軸とした幅広い事業展開を行っています。

事業内容