花粉症・鼻炎に対して漢方でできる体質改善とは

今や国民病ともいわれる「花粉症」、毎年つらい思いをしている方も多いのではないでしょうか?
漢方薬によってつらい症状を和らげ、生活養生を合わせることで体質改善を目指すこともできます。
ここでは「花粉症」のタイプと症状、漢方薬での対処法、日常生活で可能な養生法をご紹介します。

漢方では、
人の体は「気」「血」「水」の
3つの要素で
構成されていると考えます。

気血水のイメージ

「気」は身体を温め、代謝の力を生みます。「血」はいわゆる血液で、身体の栄養分です。「水」は「血」以外の液体です。「気」によって「血」と「水」は全身を巡り、栄養を届けます。

「気」は水分代謝にも関わっているため、過労や睡眠不足などにより「気」が不足すると、体内の「水」が渋滞を起こして鼻水につながります。

花粉症とは

「花粉症」はアレルギー性鼻炎の一種で、花粉の飛散が多くなる時期に目や鼻のかゆみ、くしゃみ、鼻水、鼻づまりがどの症状があらわれます。喘息やアトピー性皮膚炎など、アレルギー疾患を持っている方は、花粉症になりやすい傾向があるといわれています。
花粉症の原因は、飛散している花粉が鼻の粘膜を刺激して起きる過剰な免疫反応です。スギやヒノキの花粉は3~4月、イネ科植物の花粉は5月、ブタクサは9~10月頃に多く飛散するので、この時期に症状が多くみられます。
花粉症の患者が増えている要因は、花粉の飛散量の増加や大気汚染などの外的要因と、食生活の変化や運動不足、過剰なストレスなど内的要因があるといわれています。特に食生活では、日本で古来から食されてきた雑穀や発酵食品の摂取量が減少していることも大きく関わっていると考えられています。

漢方で花粉症の症状を和らげる

漢方では症状を「身体からの声(SOS)」としてとらえ、押さえ込むだけではなく、原因を考えて根本から対処します。水っぽい鼻水が多く冷えを伴う場合と、黄色く粘る鼻水でほてりを伴う場合では対策が異なります。自分にあったものを選べること、強い眠気などの副作用がないため生活への支障が少ないことは漢方の利点です。
毎年悩まされる花粉症の緩和には、症状が出ないような漢方・養生による予防、体質改善も重要です。

漢方で体質改善

花粉症の悪化には、生活習慣が大きく関わっていると考えます。睡眠不足や飲食の不摂生、過剰なストレスなどは身体が本来持っている治癒力や防御力を弱めてしまいます。そのため生活習慣を見直して身体を整えると、花粉症などアレルギー性の鼻炎や喘息、皮膚炎の改善にも役立ちます。花粉症の症状タイプにあわせた生活習慣を心がけましょう。
花粉症の対策として、つらい症状が出てから対処することも大事です。漢方薬を選ぶ際は、症状と体徴(身体にあらわれる特徴)、生活の傾向などさまざまな要素を把握することで適切なものを選ぶことができます。症状が出る前、早めに対処することで症状の悪化を緩和することも可能です。
さらに漢方では、症状が出ていない時期の過ごし方で体質改善を目指すことも重要だと考えます。漢方薬と生活養生を合わせて、花粉症に負けない身体を作りましょう。

花粉症のタイプを知る

まずは、ご自身の花粉症のタイプを知り、そのタイプに合ったお勧めの生活方法を取り入れることから始めましょう。
漢方薬は専門家の指導の上での服用をお勧めします。

冷えタイプ

水っぽくサラサラした鼻水があふれてつらい場合には、小青竜湯(ショウセイリュウトウ)がおすすめです。
冷えタイプの花粉症は、冷気にあたったり朝起きたときにくしゃみと鼻水が止まらない症状が特徴です。生野菜や水気の多い果物、氷を入れた飲み物を好んで摂ると悪化します。もともと冷え性だったり、胃腸が弱く水分代謝が悪い方も冷えタイプの症状に悩まされる傾向があります。
小青竜湯には身体を温める生薬が多く配合されていて、温めて水の循環を促し余分な水を身体から排出することで、あふれる鼻水の症状を緩和します。花粉症だけでなく、ホコリやハウスダストなどが原因で起こるアレルギー性鼻炎、鼻水が多いかぜ、水っぽい痰が多い気管支炎などの症状改善にも役立ちます。

ほてりタイプ

顔面が熱っぽく鼻がつまってつらい場合には、辛夷清肺湯(シンイセイハイトウ)がおすすめです。
ほてりタイプの花粉症は、鼻水や目やにが黄色く粘り、鼻づまりや目の充血などの症状が特徴です。辛いものや揚げ物、脂っこいもの、お酒や刺激物を好んで摂ると悪化します。もともと暑がりだったり、ストレスが多くイライラしやすい方もほてりタイプの症状に悩まされる傾向があります。
辛夷清肺湯には熱を冷ます生薬が多く配合されていて、鼻やのどの炎症を鎮め呼吸器を潤すことで、黄色く粘る鼻水や鼻づまり、息苦しさ、顔面が熱っぽくボーっとするような症状を緩和します。花粉症だけでなく、慢性鼻炎や蓄膿症(副鼻腔炎)の症状改善にも役立ちます。

虚弱タイプ

疲れやすく身体全体の機能が低下し、毎年つらい花粉症に悩まされる場合は、補中益気湯(ホチュウエッキトウ)がおすすめです。
虚弱タイプは、生まれつきの虚弱や胃腸虚弱、体力消耗の傾向があり、普段からかぜをひきやすい、軟便下痢傾向でむくみやすいのが特徴です。
花粉症の鼻水症状がおさまっている時期に、弱っている部分を補い整えることで、毎年の症状が出にくいように身体が強化されます。「気」には身体を外敵から守る働きがあります。「気」を増やすために胃腸の調子を整えて食べ物からしっかり栄養を取り込み、余分な水をため込まないことが大切です。補中益気湯には、消化吸収を担う五臓の「脾」を助けて「気」を補う生薬が配合されています。胃腸の調子が改善すると花粉症の症状が緩和することがあります。

花粉症・鼻炎 タイプ別チェック

まずは、ご自身の花粉症・鼻炎のタイプを知り、そのタイプに合ったお勧めの生活方法を取り入れることから始めましょう。
漢方薬は専門家の指導の上での服用をお勧めします。

お悩み改善エピソード

40代 女性 T様 相談員:Y・S

20歳の頃、もともとアレルギー体質ではなかったのに初めて花粉症になったT様。ある日突然くしゃみと鼻水が止まらなくなり、目が真っ赤に充血して、肌のTゾーンがとにかく痒く、搔きむしって色素沈着するほど悪化した。その後、花粉だけでなくハウスダストや気温差など、ありとあらゆるものにアレルギー反応が出て1年中アレルギーに悩まされる状態に。病院ではアレルギーの薬が出されたが効果は今一つで、「このまま薬を一生飲み続けるのも不安」ということで漢方カウンセリングを予約。来店時は掻痒感が酷く顔も真っ赤で、相談中もティッシュで常に鼻をかんでいる状態だった。漢方薬を3日飲むと慣れてきて、だんだんと肌の痒みがとれてきた。例年2月はスギ花粉が酷かったが「今年は鼻水やくしゃみもそこまで気にならず、指先もぽかぽかして体調のいい日が続いている」と報告をいただいた。今ではお顔の赤みがとれ、色素沈着も薄くなり、カウンセリング中にティッシュを出さなくてもお話ができるようになった。花粉症の漢方薬と思っていたのに月経の血の色がきれいになってきたことにも驚かれていた。漢方薬を飲みながら生活習慣の改善を続けている。

まずは気軽に
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相談料は無料。お悩みの症状や体質について、専任の漢方相談員が丁寧にお答えします。

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監修者メッセージ

齋藤 友香理(Saito Yukari)

薬剤師・薬日本堂漢方スクール 講師

齋藤 友香理(Saito Yukari)

体質改善プログラムは、漢方の考え方に基づいてあなたの不調から、その特徴や傾向を知るものです。不調が続くようであれば、個別に漢方相談をしてもらうことをおすすめします。多くの不調は間違った身体の使い方や生活習慣からきているので、漢方薬を飲みながら生活指導も受けられます。

監修者プロフィール

運営者情報

薬日本堂株式会社(くすりにほんどう)

1969年創業の漢方専門店。一人ひとりの体質や悩みに合わせて健康・美容をトータルにアドバイスする「ニホンドウ漢方ブティック」「カガエ カンポウ ブティック」「薬日本堂」を全国に展開。その他、ニホンドウ漢方ミュージアム(東京・青山)、薬日本堂漢方スクール、出版・監修、他業種とのコラボレーションなど、漢方・養生を軸とした幅広い事業展開を行っています。

事業内容