胃腸の不調に対して漢方でできる体質改善とは

漢方では、
人の体は「気」「血」「水」の
3つの要素で
構成されていると考えます。

「気」は身体を温め、代謝の力を生みます。「血」はいわゆる血液で、身体の栄養分です。「水」は「血」以外の液体です。「気」によって「血」と「水」は全身を巡り、栄養を届けます。
胃腸による消化吸収の働きは、「気」が充実し、スムーズに巡ることで機能します。「気」の不足や滞りがあると胃腸の動きが鈍り、食欲不振や胃痛・腹痛などの原因となります。
胃腸の不調とは
胃腸は身体の中央にあり、口から食道、胃腸を通って肛門に至る消化管の一部です。消化管のぜん動運動(収縮しながら波のように内容物を送る運動)によって、飲食したものを送りながら消化し、栄養として吸収します。
胃は内部が粘膜で保護されており、胃液を分泌して食べ物を消化し、吸収しやすい状態に整えて次に送ります。続く腸ではさらに消化が進み、栄養や水分が吸収され、不要なものは大便として排泄されます。
胃は偏った飲食やストレスの影響を受けると、張りや痛み、吐き気などを生じます。腸も同様で、ストレスや疲れなどが腸のぜん動運動に異常をきたすと、下痢や便秘、腹痛といった症状が現れます。
漢方では「気」が不足すると消化吸収の力が弱り、食欲不振や消化不良を起こすと考えます。また胃腸は湿度の高い環境が苦手で、特に梅雨時期は胃腸障害が起こりやすいので注意が必要です。
胃腸が不調になる原因
胃腸の不調を引き起こす原因にはさまざまなものがあります。
一番大きいのは飲食物の影響です。単純な食べ過ぎはもちろんのこと、冷たいものや辛いものなど、特定のものを過食しても負担になります。不規則な生活やストレス、過労、虚弱体質なども胃腸の動きを鈍らせる要因となります。詳しくみていきましょう。
暴飲暴食
飲みすぎ、食べすぎは胃腸にとって大きな負担となります。
通常、食べ物は2〜3時間程度胃に留まり、消化されますが、脂っこいものや糖分の高い食べ物は完全に消化するまでに5〜6時間程度要します。
その結果、消化が不十分なまま胃と小腸を繋ぐ十二指腸に食べ物が送られ、渋滞を起こすために胃の張りや痛み、げっぷや吐き気などが生じます。特に脂っこいものやアルコール、香辛料などが多すぎると胃に熱を生じるため、胸やけや口内炎などの原因にもなります。
食べる量が多いだけでなく、よく噛まずに急いで食べる、消化しづらいものを食べるなども、胃腸の負担になるので注意しましょう。
ストレス
不規則な生活、寒暖差、過剰な心労や緊張などは、ストレスとして自律神経のバランスを乱します。すると、胃液の分泌量が調整できず胃酸過多になり、胃の張りや痛みを生じます。さらに、胃の内部を守る粘液が減少するため、胃の粘膜に炎症が起こり、痛みや胸やけを伴うようになります。
また、ストレスによる自律神経の乱れは、腸の動きにも影響を与えます。排便を促す蠕動運動の機能が低下したり、過剰になることで、便秘や下痢といった症状が引き起こされます。
漢方では「気」の流れが滞っていると考えるため、みぞおちのつかえや胃の張り、脇のしめつけなどが生じ、便秘と下痢が交互にみられます。
冷たいものの摂り過ぎ
冷たい飲み物や水分の多い果物、身体を冷やす食べ物(夏野菜や豆腐など)を過剰摂取すると、胃腸が冷えて動きが鈍り不調を生じます。
胃が冷えるとシクシク痛み、よだれが多くなります。腸が冷えると水分吸収がうまく機能しなくなり、腸がゴロゴロ鳴る、腹痛、軟便や下痢、むくみなどの症状が現れます。
暑い夏は汗をかくため、水分を多く摂る必要がありますが、一度にたくさんの水分を飲むことも胃腸の負担になります。少量ずつこまめに飲むことを意識しましょう。
疲労や虚弱
もともと胃腸が虚弱で小さい頃から少食傾向であったり、疲労や大病が重なると、普段から食欲がわかない、食後にすぐに腹部の張りがみられ眠くなる、胃下垂傾向などの症状がみられます。消化する力も弱っているため、軟便・下痢傾向で、普段から疲れやすいのが特徴です。
漢方で体質改善して胃腸の不調に備える
漢方では症状を「身体からの声(SOS)」としてとらえ、根本から原因を考えます。
胃腸の不調は「気」「血」の生成を妨げるため、胃腸の症状だけでなく、疲労倦怠感やむくみなどにも繋がります。
漢方薬はその声や体質に応じて約200種類から選定していきます。
また、胃腸が不調である原因は生活習慣も関係しています。生活習慣を見直すことで、改善への近道になります。
まずは自分の症状タイプを知り、それに合わせた生活習慣を取り入れましょう。
胃腸の不調 タイプ別チェック
まずは、ご自身の胃腸の不調のタイプを知り、そのタイプに合ったお勧めの生活方法を取り入れることから始めましょう。
漢方薬は専門家の指導の上での服用をお勧めします。
よくあるご質問
漢方薬は自然由来の成分を用いたもので、副作用が比較的少ないとされていますが、それでも個人の体質や健康状態によっては不快な反応を示すことがあります。漢方は個々の体質に合わせて選定されることが多く、胃腸が弱いという特性に配慮した処方を選択することが重要です。まずはお気軽にご相談ください。



